ビッグ・ベン：イギリスの歴史と文化を象徴する建築物

ビッグ・ベンは、イギリスのロンドンに位置する有名な建築物で、世界中から観光客が訪れる名所です。

実際には、ビッグ・ベンとは、エリザベス・タワー内にある巨大な鐘の名前ですが、一般的には、エリザベス・タワー全体を指す名称としても使用されています。

ビッグ・ベンとその魅力について詳しく紹介します。

ゴシック・リバイバル建築の傑作

ビッグ・ベンは、英国議会の一部であるウェストミンスター宮殿の一角に建つエリザベス・タワーの一部です。

エリザベス・タワーは、ゴシック・リバイバル建築の傑作として知られており、建築家オーガスタス・ウェルビィ・ノーサン・ピュージンによって設計されました。

1859年に完成したこのタワーは、イギリスの歴史と文化を象徴する建築物のひとつとなっています。

歴史ある鐘：ビッグ・ベン

エリザベス・タワーの中心には、ビッグ・ベンという巨大な鐘があります。

その重さは約13.7トンもあり、高さは約2.2メートルです。

この鐘は、正確な時刻を知らせることで有名で、時報としてBBCラジオでも放送されています。

ビッグ・ベンは、イギリスのシンボルとして世界中で知られており、その音は多くの人々に親しまれています。

観光名所としての魅力

ビッグ・ベンは、その歴史的な建築や時計塔としての機能から、ロンドンを訪れる観光客にとって外せない観光スポットです。

エリザベス・タワーの近くには、ロンドン・アイやテムズ川、ウェストミンスター寺院などの有名な観光名所があり、散策や写真撮影に最適な場所となっています。

また、周辺にはカフェやレストランが多くあり、ロンドンの雰囲気を楽しみながら、ビッグ・べンを眺めることができます。

英国議会とビッグ・ベンの関係

ビッグ・ベンが位置するエリザベス・タワーは、英国議会のウェストミンスター宮殿に属しています。

ウェストミンスター宮殿は、イギリスの政治の中心地であり、議会が開催される場所です。

ビッグ・ベンの鐘の音は、議会開催の合図や重要な政治イベントの際にも鳴らされることがあります。

これにより、ビッグ・ベンはイギリスの政治や文化に深く関わっていることがわかります。

エリザベス・タワーの名前の由来

2012年に英国女王エリザベス2世の即位60周年を祝して、ビッグ・ベンがある時計塔の名前が「エリザベス・タワー」に変更されました。

これは、英国の歴史や文化に大きな影響を与えた女王への敬意を示すものであり、ビッグ・ベンを含むエリザベス・タワーが、イギリスの象徴としてさらに重要な存在となりました。

まとめ

ビッグ・ベンは、ゴシック・リバイバル建築の傑作であるエリザベス・タワーに位置し、その歴史的な鐘の音と美しい外観から、世界中の人々に愛される建築物となっています。

イギリスの歴史と文化を象徴するランドマークとして、ビッグ・ベンは今後も多くの観光客やロンドン市民の心を捉え続けることでしょう。

出典：GAHAG

建築様式と特徴を深堀してみる

ビッグ・ベンはゴシック・リバイバル様式で設計されており、この様式の代表的な特徴が数多く取り入れられています。

設計者であるオーガスタス・ピュージンは、19世紀に活躍したイギリスの建築家で、彼の作品はゴシック・リバイバル様式の典型例とされています。

この様式は、中世ゴシック様式の特徴を復活させ、新しい建築物に取り入れることを目指したもので、尖頭アーチやバラ窓、フライング・バットレスなどの要素が特徴です。

ビッグ・ベンの時計塔は、高さ96.3メートル（316フィート）にも達し、その頂上にある尖塔は、ゴシック様式の象徴的な要素のひとつです。

また、塔の四隅にはピナクルが配置されており、これもゴシック様式の一般的な特徴であることがわかります。

時計塔の外壁は、アンスロープ・クロッド石で覆われており、内部は煉瓦造りで構築されています。

緻密なレリーフや彫刻が施された装飾要素は、ゴシック・リバイバル様式において重要な役割を果たしており、ビッグ・ベンの美しい外観を形成しています。

また、塔の各階には尖頭アーチ形の窓が配置されており、これもまた中世ゴシック建築の特徴を受け継いでいます。

さらに、四面に大きな時計盤が設置されており、そのデザインと精度から、世界で最も有名な時計の一つとされています。

これらの時計盤は、直径7メートル（23フィート）もあり、黒いローマ数字とゴシック様式の針で時刻を表示しています。

ビッグ・ベンの名前は、実際には重量13.7トンの大鐘を指しています。

この鐘は、時計盤の針が時刻を示すのと同時に、正確な時刻を告げるために鳴らされます。

ビッグ・ベンの鐘の音は、英国の象徴ともなっており、特別な瞬間には国民に感動を与えています。

ビッグ・ベンへのアクセスは、330段ある螺旋階段を利用して行われます。

この階段は、塔内部を上下する唯一の方法であり、管理者やメンテナンス担当者が塔内を移動する際に使用されます。

また、特別な許可を得た訪問者が、この階段を利用して塔内を見学することができます。

まとめると、ビッグ・ベンは、ゴシック・リバイバル様式の特徴を備えた歴史的建築物であり、その美しい外観と時計塔としての機能が世界的に認知されています。

尖頭アーチやバラ窓、フライング・バットレスなどの典型的なゴシック要素が取り入れられており、

建築士にとっては学ぶべきポイントが多く存在します。

ビッグ・ベンは、今後もイギリスの象徴として、多くの人々に魅了され続けるでしょう。